今回の車両は
この日、同時にリアタイヤ交換を行った、ヤマハVino(ビーノ)です。
加速が悪い、以前のような走りが無い、と言うことなので…
まずは、試乗です。
加速が悪い、最高速が出ない
さすがに、走行中の画像は、危ないので無しですが…(笑)
この型番の、ビーノとしての加速が悪いです。
それよりも、最高速が出ません。
通常であれば、メーター振り切り(概ね、65㎞/hは出るのですが)まで走行しますが、全く出ません。
エンジン自体は、快調に回っています。
と言うことは…
まずは、駆動系が怪しいです。
実際の作業は
駆動系を確認していきます。
きちんと、調べないとダメですね…
外す必要の無い、キックペダルを外して…(^_^;
クランクカバー部分外周の、ボルトを外します。
らせん状に、ネジを緩めていき(細かな説明は、調べていただければ幸いです。)すべてのボルトが外れると…
クランクカバーを外します。
しかし、固着していることがほとんどなので、プラスティックハンマーで、軽く衝撃を与えてあげると、外れやすくなります。
駆動系のメンテナンスや、チューニングで地味に苦労する部分です。
カバーを外すために、こじたりするのはダメです。
クランクカバーが、無事に取り外すことが出来ました。
引き続き、変速機とクラッチを取り外します。
ここでも、エアインパクトレンチを使用します。無ければ…
プーリー脱着ツールを、使用しなければなりません。
ナットは、17mmになります。
取り外した後、ドライブベルトを確認したのですが、摩耗しており交換が必要でした。
同様に、ウエイトローラーも確認すると、偏摩耗が発生しており、こちらも交換が必要です。
ただし、駆動系の異常の場合は、一度このように分解確認が必要となるため、これらの消耗品が正常という場合もあります。その場合は、清掃・給油のメンテナンスを行い、異常の原因を追及し直します。
今回は、消耗品の交換となりました…
無段変速機のかなめとなる、ウエイトローラーが偏摩耗もしくは、割れ等で正常に動作しなくなると、変速できなくなり、その結果最高速の低下などの異常が発生します。
変速機自体は、常に同一方向に回り続けます。そのため、ウエイトローラーを保護するために、画像のように保護部分があります。
プーリーにウエイトローラーを入れる際は、ウエイトローラーの説明書通り、保護部分を常に左側にし、かつ、潤活用のグリスを塗布した上で、入れなければなりません。
組み立ては…
ウエイトローラーの入ってる側のプーリー、ドライブベルトを取り付けた状態のクラッチ、プーリーのもう一方のフェイス、の順番で組み立てます。
ざっくりな説明ですが、それほど難しい作業では無いと思います。
最後に、ナットで締め付けますが…
ここが、最も重要な作業です。それは…
トルク管理!
各車種で、指定トルクは決まっていますが、本当にそれほどキツく締まっていません。
プーリー側で30Nm、クラッチ側で40Nmと本当に軽く締まっている感じです。
完成!
今回は、いつも以上に、画像が少なくて申し訳ないです。
最後に、クランクカバーを戻して、完成ですが、その前に、ネジを軽く締めて動作確認。
無事に、駆動したのですべてのネジを締結。
ようやく完成です。
その後は、試乗で加速、最高速も問題なくクリアしたので、本当の意味で完成しました。
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