こんなことが起こりました
突然、エンジンが止まった!
と、相談がありました。
詳しく、お話を聞くと…
直前に、布のようなモノを吸い込み、その後にエンジンが停止したとの事なのです。
ここまでは、先輩方がお話を聞いておられて、残りの作業が私に任せていただきました。
作業的には、途中からの作業となりました。
原因究明
事前の調査では、駆動系側には布らしいモノは吸い込んでいないようです。
そこで、実際の調査とブログ用の撮影をかねて、冷却用の吸入口を確認します。
冷却用の吸入口は、エンジン下部に設けられています。
写真からは、吸入口の直後にあるシリンダーヘッドに、何かが溶けたような跡がついています。
更に、事前の引き継ぎでも聞いていたとおり、大量の糸くずがシュラウドの隙間から、出ているのが見えています。
ここで、故障原因を仮定してみます。
何らかの布が、エンジンの冷却用の吸入口から吸い込み、結果エンジン停止。その後、始動がしない。
駆動系の状態は、正常。
アドレスV50は、強制空冷式。そうなると、クランクシャフトにはジェネレーターと風車が付いている。冷却用の空気の流れは、吸入口から風車に向かっていくから…
異物は、ジェネレーターに絡まっている可能性が濃厚…
上記のような仮定を立て、実際の作業にかかりました。
除去作業
で、実はここからが大変だったんです…(^_^;
冷却用の、シュラウドにアクセスするために、各カウルを取り外す必要があるのです。
そこで、カウルの取り外しが、大変なんです。
各社の、カウル脱着難易度のイメージとしては(あくまでも、個人的見解です)
ホンダ:激むずパズル
ヤマハ:簡単♪
スズキ:変態パズル
と言う、見解です。
とにかく、セオリー通りいかないのです。
詳しい、アドレスV50のカウルの取り外し方は、改めて解説いたします。
そのため、今回は、ざっくりと説明します。
まずは、誰か解説していないか、ネットを検索します。
しかし…
ほとんど、解説している方が居ない。
解説ページがあっても、なかなか思うような内容では無い…
仕方なく、セオリー通り外していきます。
まずは、シート下トランクから外します。
ここから、炸裂です。変態構造が…
なぜか、固定用のネジが…プラスねじ
大抵は、ボルトなんですが、なぜプラスねじ??
固着してたら、確実に舐める…(^_^;
幸いにも、購入後、さほど時間がたっていないので、問題なかったです。
大抵の車両の場合、サイドのカウルとテールランプは一体で外れるのですが。
リア反射版を外し、その裏にあるネジとテールランプを外さないと、脱着することができなのです。
更に、隠れているプラスティックピンが何カ所か有るので、それも気を付かないとダメです。
コスト削減で、作り自体は簡単なのですが、変なところが固定されている感じです。
リア周りの、カウルを取り外し、ようやく冷却用のシュラウドにアクセスできました。
シュラウド固定用のネジを取り外し…
状態は、確認できました。
予想通りです。
しかも、ヒョウ柄(笑)
除去は簡単です。ヒョウ柄を引っ張ればすぐに外れました。
しかし、風車によって大量の糸くずが発生し、各部に詰まっています。
シュラウドを取り外し、各部清掃の後作業完了です。
完成
ヒョウ柄の、スカーフらしき品物が、ジェネレーターに巻き付いていました。
除去後、各パーツを元通りに戻し、無事にエンジンは始動しました!
これにて修理完了です!
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